9bc4018f64a4d8a3a23f06a698ee05ab_s市川市・船橋市・松戸市エリアの税理士、島田竜一です。

今回は、船橋市と松戸市の法人市民税について、船橋市の市の花であるヒマワリの画像とともにお送りします。
ここはフナッシーの画像を使いたいところでしたが、版権的にたぶんアレなのでやめておきます。

一般的な株式会社を前提として記載しています。

なお、税率以外の課税趣旨・課税対象・節税ポイント・申告納付などは市川市の場合(→こちら)と基本的には変わらないため割愛し、本記事では市川市と船橋市・松戸市の違いを中心に記載したいと思います。

※掲載日時点の法令・情報等に基づき記載しておりますのでご留意下さい。

船橋市・松戸市・市川市の違い

当事務所所在の千葉県市川市と、お隣の船橋市・松戸市では法人市民税についてどのような違いがあるのでしょうか?

法人市民税には、所得に関わらず課税される均等割と、所得に基づいて課税される法人税割があります。

まず、船橋市・松戸市・市川市の均等割は全て同じです。

違うのは法人税割

各市の法人税割は以下の通りです。

船橋市
資本金等の額の区分税率
1億円超14.7%
1億円以下12.3%
松戸市
資本金等の額の区分課税標準額(分割前)税率
1億円超課税標準額の区分無し14.7%
1億円以下年500万円超
年500万円以下12.3%
市川市
資本金の額の区分税率
5億円以上14.7%
1億円以上5億円未満13.5%
1億円未満12.3%

隣接する市にも関わらず、それぞれ少しずつ違います。

まず、3市の中で最も厳しいのが松戸市
資本金等の額が1億円以下でも、法人税割の課税標準となる法人税額が年500万円を超えていると14.7%の高い税率が課されます。
資本金等の額が1億円を超えれば、無条件で14.7%です。

次に厳しいのが船橋市
こちらはシンプルで、資本金等の額が1億円を超えると14.7%の高い税率が適用されます。

最も優しい(?)のが市川市
資本金1億円以上5億円未満という区分を設け、そこに13.5%という中間の税率を採用しています。
14.7%が適用されるようになるのは資本金5億円以上の場合です。
ただし、1億円ラインについて市川市は「1億円未満」で12.3%が適用できる点に注意が必要です。(船橋・松戸は「1億円以下」)

なお、船橋市・松戸市が「資本金等の額」で判定するのに対し、市川市は「資本金の額」で判定する点も違います。
「資本金の額」はそのままですが、「資本金等の額」は法人税法第2条第16号に規定により資本準備金等を加算するなどして別表五(一)の右下(36の④欄)で計算されます。

市川市のもう一つの隣接市である浦安市は、市川市とほとんど同じですが、上記の税率区分判定については「資本金等の額」で行うため、その点だけ違いがあります。